ISDN+スケジューリングでサーバー用回線が減らせます

デジタル回線の機能とスケジュール管理で通信経費削減

使用頻度は低いが必要不可欠なメンテナンス回線の見直し

サーバー・ネットワーク機器のメンテナンス・バックアップ用に電話回線を多く引いている法人様はとても多いと思います。しかしその電話回線を毎日利用されているかというと、たまにしか・夜間にしか使わないケースが多いのではないでしょうか。

バックアップ回線は1回線で月額2500円から3500円位します。費用頻度の低いメンテナンス・バックアップ用回線の見直しもこれからは必要ではないでしょうか。

図1 サーバー・ネットワーク機器1台毎に1回線を使用している

電話回線の管理の難しさ

電話回線の難しい所は、どこで使用しているか・どこにあるかの確認が難しい所です。電話回線は目に見えないので、差込口から機器を外し何ヶ月か放っておくとわからなくなります。差込口の上に何かを置けば完全にアウトです。今は使わないがとりあえず残しておいた結果、毎月の基本料金だけが無駄に支払われていき、何に使っているのかわからなくなってしまったなんて事が多々あります。

よく「この電話回線を使っているか調べて欲しい」という依頼が来ます。ISDN回線でしたら端末を探さなくても使用未使用の判断がだいたいできますが、アナログ回線ですとそれもできません。しかしどちらの場合でもどこで使っているかは配線を辿っていく必要があり、1時間でも発見できない事もあります。

通信経費削減をもたらすISDN回線の機能

この問題を解決するにはどうすればいいでしょうか。実はISDN回線には便利な機能があります。

という機能です。機能1・2により1本ISDN回線があればTAもアナログモデムも接続できます。機能3によりサーバー・ネットワーク機器毎に個別の番号を割り振る事ができますので、1本のISDN回線だけで複数の機器をメンテナンスできます。機能4により同時に2台メンテナンスできます。使用頻度の低いメンテナンス回線ですからこれで十分ではないでしょうか。 またメンテナンス回線は主に夜間に使用しますから、昼間はFAX回線として利用するのもいいかもしれません。

個別番号を割り振る方法

機器ごとに個別の番号を割り振る方法ですが、2通りあります。1つは無料のサブアドレス着信、1つは有料のダイヤルインです。

サブアドレス着信

サブアドレス着信は発信側もISDN回線である必要がありますが、TAでのメンテナンスが主ですから問題はないでしょう。
 各ISDN機器に別々のサブアドレス番号(内線番号みたいなもの)を登録します。発信側は電話番号+サブアドレス番号で発信するだけです。

図2 1回線のISDN回線をサブアドレスで共有して 複数のサーバー・ネットワーク機器を保守・バックアップ

ダイヤルイン

ダイヤルインは有料のサービス(1番号800円)です。有料となるともったいないですが、ダイヤルインにはアナログ回線からも着信できます。またこの回線をFAXや電話機にも使用する場合には有効な方法だと思います。

図3 1回線のISDN回線をダイヤルインで共有して 複数のサーバー・ネットワーク機器を保守・バックアップ

ちなみにサブアドレス着信とダイヤルインの混在も可能ですし、ダイヤルイン番号ごとのサブアドレスへの着信制限も可能です。

運用方法

サブアドレス・ダイヤルインを利用するときは少ない回線で保守・バックアップを行いますので、運用方法を間違えると問題が発生します。

不定期の保守は仕方ないですが、定期的な保守やバックアップの場合は回線を接続する時間はログから大体わかります。この情報を元に「このメンテナンスは何時から何時」とスケジュールを組みます。そうする事でメンテナンス回線を無駄なく利用する事ができます。

データ通信用回線の注意点

データ通信はNTTのISDN回線でしかできません。ソフトバンクのおとくラインではISDN回線をデータ通信に利用する事はできません。

ISDN回線はデータの内容から音声かデータか他のものかを調べ、それに該当する交換機へ転送します。音声は多少の音飛びがあっても問題ありませんが、データは一切のデータロスが許されません。その為の仕組みになります。しかしおとくラインでは音声のみを提供しているため、データ用交換機がありません。

交換機の回線を利用してメンテナンス

ほとんど知られていないですが、交換機ではISDN機器を内線端末として利用する事もできます。この機能を利用すれば電話に利用している回線をバックアップ用回線にも利用できるので、回線コストを減らすと同時に不明回線が発生せず回線管理も少なくなります。

この場合でもサブアドレスやダイヤルインは使用できます。

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